紅梅シュプレヒコール

ザ・ロックの紅梅シュプレヒコールのレビュー・感想・評価

ザ・ロック(1996年製作の映画)
4.0
破壊王の異名を持つマイケル・ベイ監督の初期を代表する今作は、ニコラス・ケイジとショーン・コネリーのタッグが活躍する迫力満点のエンタメアクション映画だ

今作は、鉄壁の監獄アルカトラズを拠点に、米国へ反旗を翻した海兵隊員が計画する致死性の猛毒兵器の散布を阻止するべく、FBI科学兵器処理班の主人公グッドスピード(ニコラス・ケイジ)とアルカトラズからの脱獄経験を持つ謎の囚人メイソン(ショーン・コネリー)が立ち向かう物語となっています

展開は意外にもスローペースで、本題のアルカトラズ潜入が行われるのは約60分が経過したあたりからとなっており、正直前半は冗長に感じながら鑑賞していました

しかし、アルカトラズ潜入が始まってからは大味なアクションは勿論ながら登場人物のキャラクター性も魅力的に描写されていくので前半での退屈感を忘れ、楽しんで観ることができました

グッドスピードとメイソンの関係性も物語が進行していくにつれて面白味が増していき、マイケル・ベイの"協力関係を描くのが上手い"という得意な能力も存分に活かされている

敵として立ちはだかるフランク准将(エド・ハリス)も葛藤を抱えた良いキャラクターとなっており、ドラマの部分を大きく支えてくれています

必要以上の火薬と魅力的なキャラクターの躍動(とラテン系の美女)を楽しめるマイケル・ベイらしい一作でしたので、彼の他作品が好きな方は存分に楽しめると思います