ドナウ

心のともしびのドナウのネタバレレビュー・内容・結末

心のともしび(1954年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

甘いアレンジのクラシック音楽と黄、紫、緑を基調に華やかな色彩や陰影に目と心を奪われた。救いはあれども傲慢な人間の命と誠実な人間の命の重さ、希望をもたせることの残酷さなど結構重い。豊穣を願う祭りはポルカに合わせた踊りや、魔女と憎悪の火炙りなど見どころが多く、なにより盲目のヘレナと視線があったときには鳥肌が立った。ダグラス・サーク監督にはファスビンダーが多大な影響を受けたという話を聞くと男臭い匂いが香ってくる気がするのは、以前セルロイド・クローゼットを見たときにマイノリティの方々は本当に鋭く匂いを嗅ぎつけるなぁと思ったので、これもあながちない話でもないとは思う。エデンより彼方というダグラス・サークオマージュ作品もあるようだし他の作品も見てみたい。ウィッカーマン、アマルコルド、サクリファイスといったオブジェを燃やす映画は名作揃い。

きっと亡くなったフィリップ医師も昔は浪費家でボブと共にエドによって導かれた者同士だったのでしょう…“無駄遣いするより良い”
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