ドナウ

午前中の時間割りのドナウのネタバレレビュー・内容・結末

午前中の時間割り(1972年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

アントニオーニの情事よろしく崖の上から姿をくらました今木草子。

目が眩むほどのノスタルジーをまき散らす8mmフィルムの映像と全体を支配する死の香り、思い出を色づけるのも日常に影を落とすのも全て国木田アコの危うさ。抱いていた幻想は崩れ、教育は歪み教師は気が狂い教室は崩壊、憧れていた男は仕事と警察に追われる不自由で普通の男、鬱屈した青春は8mmの中にある幻の世界に逃避する。

苦手な青春ものであるけれどこれは好みにハマった作品。見る機会も少ないのにこれはもう超えられないだろうなぁ。
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