ユンヒへを観てから、小樽が恋しくなって冬の間に。ラブレターの意味が分かった時、もう会うことのない記憶の中の人に少しだけ会いたくなった。どんな風に世界を見ていたのか、教えてほしかった。図書室の匂いとカーテン、木漏れ日、少し息がしやすい場所。
エプロン姿に抱えた本で笑みを隠しながら見つめている樹が可憐で可愛すぎた。乙女心を感じるし、愛しく少女を映し出すところがとっても好き。黒いベレー帽で凍りついたトンボまで靴でスケートみたいに滑るところも。サイドの髪を結いてる酒井美紀が時折ラストレターの森七菜ちゃんに被る瞬間もあった。
前触れもなく訪れる出会いと別れ。あなたがもたらしてくれた因果なら、きっと忘れられない。また何度も挨拶しにくるからね。
机に置かれた黄色と白の菊の花言葉は、敗れた恋と真実。
