何度観たか分からないほど好きな作品。スタローンの隠れた傑作だと思うのは私だけなのか。観てる人の少なさとここの評価にちょっと驚く。
時代を感じさせるファッションや映像で多少古臭くは感じるが、この髭をたくわえたスタローンの刑事役はなかなかインパクトがあり、物静かな中にも荒ぶる何かが見え隠れし非常に魅力的なのだ。
この映画の凄いところは何と言ってもスタローン対ルドガーハウアーの共演でしょう。あの『ブレードランナー』のレプリカントで有名なルドガーハウアーが冷酷なテロリストとして悪役で出演しており、その強烈な存在感を十分に見せつけた。彼がこの作品をきっかけにハリウッドへの進出に成功したのも頷ける。
スタローンの優しく力強い黒い瞳。対するハウアーの透明で冷たいブルーな瞳。目と目がガチに合う瞬間が鳥肌もので、ああ〜この2人が共演してるなんて…と感嘆せずにはいられない。
これは、ご馳走を2つ並べられて、さあどっちにする？って言われた時の心境に似ておりどちらの魅力も捨てがたく、どちらかを選べと言われたら非常に困るレベル。
おとり捜査のプロで敏腕刑事であるディーク(スタローン)と相棒のフォックス(ビリーディーウィリアムズ)の関係性がまた良くて、深くは描かれてないけどお互いを認めててお互いを大事に思ってる描写がちょっとしたやり取りで、しかもあっさり描かれてる所にも好感がもてる。
国際刑事警察機構(インターポール)のATAC（対テロリスト・アクション・コマンド部隊）に引き抜かれるスタローン💕要人があつまるパーティをこ綺麗な格好で警備するスタローン💕ジャックされて空中に浮くゴンドラに軽やかにヘリで出動するスタローン💕妻に復縁を迫るスタローン💕どれもカッコイイんですわ。極め付けは女装しておとり捜査をするシーン。カツラ脱いだら髭もじゃってて笑った。スカート姿でガニ股でアクションするスタローンが眩しすぎたわ。
追記
アクションシーンの撮影をめぐってスタローンと当初の監督が衝突しゲイリーネルソンは解任。ブルース・マルムースが後任監督に決まったが一部シーンの監督を主演のスタローンが行っている為、ノンクレジットではあるがネットで調べると監督に3人の名前が書かれてる珍しい作品なのだ。
