このレビューはネタバレを含みます
300レビュー!
節目節目でお気に入りをレビューして来て、今回はRECです。
今も昔もゾンビ大好きですが、比較的時間のあった大学時代に狂ったように見ていました。
そんな中で、最も怖かったのは本作。
テーマだとか、エンタメ性だとか、アイデアだとか、各要素で優れたゾンビ映画はあるけど、ストレートに「怖いゾンビ」としては私の中では最強の1本。
あ、この映画がゾンビ映画かというと厳密には違うんですよね。
噛まれたら感染する点と、頭部を破壊するまで襲ってくる点は非常にゾンビ的ですけど、そもそも死体が甦りませんから。
けど、モンスターパニックかと言われると、映画として「ゾンビ的」な部分が多いというか…。
鑑賞者には自由な鑑賞をする権利がありますから、私はゾンビとして鑑賞します。
ゾンビ万歳!
まず、ビジュアルがいいんです。前述の通り厳密な意味でのゾンビではなく、ゾンビ的に凶暴化する感染病ですので、ビジュアルとしては非常にリアルで怖い。
腐りかけてるとか、虫が張り付いてるとか、血の気が失せてるとか、ゾンビ特有の味わいはあるけれど、怖いかと言われると怖さは薄れるんですよね。
それと、舞台設定もいい。
狭いアパートで、階段降りたり上ったり!
いかにも逃げ場が少なくて恐ろしい。
見下ろすとゾンビ、というような独特のカメラワークも怖くて、POVとの相性抜群でした。
退屈になりがちな序盤に、消防士が落ちてくるというようなショックシーンをテンポよく挟んでいたのもよかったですし、手錠で固定された感染者の横を通るというお化け屋敷的演出がちゃんと怖いのもPOVならでは。
それから、問答無用の閉鎖だとか、何か隠していそうな住人だとか、謎の部屋だとか、直接的でない不穏な恐怖が常にあったのもよかったです。
直接的な恐怖って慣れちゃいますからね。緊張感なんて持続して20分くらいじゃないかと。
という訳で、非常にお気に入りの「ゾンビ」映画です。