ユースケ

トロール・ハンターのユースケのネタバレレビュー・内容・結末

トロール・ハンター(2010年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

熊の密猟事件を題材にしたドキュメンタリー映画を制作中の大学生トマス、ヨハンナ、カッレ。熊の怪死現場に現れる謎の男の存在を知り、追跡をはじめた彼らは、ノルウェー政府が隠蔽し続けたトロールと人知れずトロールを闇に葬るトロール・ハンターの存在を知る事になるのだった…

ジャーナリスト魂に火がついた大学生がお給金に不満を持ったトロール・ハンターの活動をドキュメンタリー・タッチで描いた本作は、人肉を喰らうおぞましいトロールの実態を映し出し、子供の夢をぶち壊したノルウェー版【となりのトトロ】。

DIY精神溢れるソーラービーム発生装置やパワードスーツを駆使したトロールの駆除から石化したトロールを粉砕するトロールの死体処理までトロール・ハンターの仕事を余す事なくお届け。
3つの頭を持つトッサーラッド、隻腕のリングルフィンチ、群れで襲いかかるマウンテンキングなど、出し惜しみなく繰り出されるトロールは造形も設定も秀逸。
特に、60メートルを越える巨大なトロール・ヨットナールを、豆粒のようなトロール・ハンターが翻弄するシュールながらも男の浪漫を感じさせるラストバトルは必見です。

ノルウェーの昔話【三匹のやぎのがらがらどん】へのオマージュやノルウェー王国の首相イェンス・ストルテンベルグがトロール(油田)について言及した記者会見の映像の引用など、気の利いた演出も要チェック。