面白かった…！！
西島さんとグイルンメイさんの素晴らしい演技に唸る。

アメリカで暮らす、日本人と台湾人のカップル。子供が誘拐されたことから訪れる、パートナーとのすれ違い。そしてその後の展開がミステリー仕立てになっており、飽きないストーリー展開に思わずのめり込んで観ていた。

車からする不協和音や薄暗いシーンが、物語の不穏さや不安定さを助長。
廃墟をテーマに盛り込んでいたのがまた作品のいいスパイスになっていた。

タイトルが秀逸。
誰が他人だったのか、後半からじわじわと効いてくる。
真利子監督のディストラクションベイビーズのような、アンダーグラウンド感も組み込まれていてよかったなぁ。
満足です。
とにかく西島さんの英語がかっこよい。壊れていく過程が素晴らしい。

真利子哲也監督「Dear Stranger ディア・ストレンジャー」（試写@東映本社）を観ての独り言。
あの「ディストラクション・ベイビーズ」から音沙汰が無かった（「宮本から君へ」は原作ありきだったので除く）真利子監督の新作というので浮足立った俺は試写初日に観させて頂く。これ、もう洋画じゃないか。ニューヨークでのオールロケ（たぶん）だし、ほぼ全編英語だし。えらいぞ西島秀俊。今、”暴力”を描かせたらピカイチだろう。フイルムノワール的な画面。削ぎ落された台詞。少し疑問を残しながら展開していく物語の構成。おまけにエンドロールが無いぞ！試写だからか？ラッシュじゃないよな。果てしなきチャレンジャーじゃないか。真利子監督。と、思いつつも、残忍な人間関係が往年の松竹、いや山田洋次っぽく感じられるのは俺だけか。9月に公開なので、しばらくしてからもういっぺん潜り込ンで観るぞ。やはり映画監督はホンが書けないとね。
西島の妻役のグイ・ルンメイが、新宿G街”あるぱか”の店主であり脚本家の保科に見えてしょうがなかった。

2025.7 試写