ヨウ

男と女のヨウのレビュー・感想・評価

男と女(1966年製作の映画)
4.0
撮影事故で夫を失った女と、自殺で妻を失ったレーサーの男が、それぞれの子供の寄宿先で偶然、出逢う。少しずつお互いを知り、惹かれ始めるが…



お互いに最愛の人を失くした男と女の再生の物語です。どの場面を切り取っても、一枚の絵画の様に風情が漂います。

あの日から止まってしまった時間を動かす為に前に進みたいが、喪失感がそれを許しません。揺れる心情に寄せて、画面の彩りもモノクロ、セピア、カラーと美しく変化していきます。

50年前の映画とは思えないくらい、普遍性を帯びた作品でした。男と女の過去の捉え方の決定的な違いや、愛の喜びと不安、いつの時代も変わらないものがあるのだと改めて感じました。
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