スガシュウヘイ

HEROのスガシュウヘイのネタバレレビュー・内容・結末

HERO(2007年製作の映画)
1.5

このレビューはネタバレを含みます

よくないなぁ。
いろいろあるが、ラストの法廷シーンは特によくない。ケータイの画像850人調べるって、それは検察の仕事ではない。どんだけ暇なんだ。そして法廷が開廷中にズカズカと大人数で入ってきて、その場で証拠採用、傍聴人全員退室、その後に鍋島まで平然と入ってきて全員でニヤリ。なんだこれ。出入り自由なの?
過剰演出も大概にしてくれ!
あり得な過ぎて寒い。

木村拓哉が事件の全貌を臨場感たっぷりに語る部分はよかった。
よかったのに、台無しだ。木村拓哉擁護派の私から一言苦し紛れの言い訳をさせてほしい。これは木村拓哉の責任ではないと。


その他、特別編からの流れで出演している中井貴一と綾瀬はるかのシーンも本作ではすべて不要。また、韓国まで行く必要性もない。イ・ビョンホンを出演させるためだけの韓国ロケだし、しかもそれが露骨にわかってしまう。


言うまでもないことだが、別に木村拓哉もタモリもイ・ビョンホンもキャストは全員悪くない。悪いのは監督と製作だ。


本筋の脚本はよかった。特に木村拓哉が直接汚職事件に関わるのではなく、あくまで別件の傷害致死事件を担当しており、その動向によって花岡のアリバイが崩れるという絡ませ方はクールだ。

しかし、それくらいならドラマで十分。わざわざ映画にする必要はなかった。


PS 評価がブレてしまって申し訳ないが、服部隆之が作るテーマ曲だけは最高である。この人はいつもいい仕事をする。知らない方は是非、彼の名前を覚えておいてほしい。

公開:2007年
監督:鈴木雅之
音楽:服部隆之(『真田丸』『半沢直樹』『ラヂオの時間』)
出演:木村拓哉、松たか子、松本幸四郎(九代目)