このレビューはネタバレを含みます
愛の絶え間有る流れ
2009年4月11日 16時20分レビュー
原作脚本テッドアラン。ジョンカサヴェテス脚本監督主演。
当初カサヴェテスでわなく本作舞台化した時の主役ジョンボイトが主演するはずだったが降板。
プレーボーイで家庭を顧みない作家をカサヴェテス本人が演技。
彼の姉でシーモアカッセル演ずる夫と協議離婚したジーナローランズ。
シーモアに未練があり、シーモアと娘の拒絶的愛の断絶に精神バランスを崩すジーナ。
そんな兄弟が再会。家庭におさまりきれない2人のドラマ。
カサヴェテスの実質的な主導権を握った遺作。
酒と親的立場の逃避、子供嫌い、続く現実。
ジーナの気がふれた狂言とシュチュエーションの驚異的な素晴らしさ。
ジョンカサヴェテスのロクデナシぶり。
時に起こる暴発的ハプニングに我々はリアルな愛の流れと人生お流れを垣間見る。
「こわれゆく女」をもっとひどくさせた、過剰な愛と嫌悪。
カサヴェテス!あなたは何でそんなにリアルを狂おしいほどに追求するの?
デニーロの元奥様、ダイアンアボットが綺麗な歌手役助演。
感情の流れを絶えずつかんだ作家カサヴェテスの猛烈な愛のほつれ
理路整然、論理ではない、ぐちゃくちゃな感情を追い求めたカサヴェテス
遺作に相応しいフィルムだ。
追伸
犬がなついてジーナの横に寝ている(可愛ゆす)