1990年公開のサム・ライミ原案・脚本・監督によるオリジナル・スーパー・ヒーロー映画。
悪玉マフィアのボス、デュラント周りを中心にちょこちょこギャグも散りばめられてはいるものの(回転ドアのくだりとかベタながらつい爆笑)、基本線はタイトル通り割とダークな色合いが印象に残る、大人向けの作品。
今や大物俳優としてハリウッドで看板を張るリーアム・ニーソンとフランシス・マクドーマンドの若さが眩しくも微笑ましい...んだけどラブストーリーとしてはほろ苦くも切ない。このあたりはいかにもサム・ライミってとこでしょうか。
ギミック/ガジェット面では何気にリアル路線で、今見ると「それってiPS細胞とか3Dプリンタだよね?」とか思えたり。
後半、先述のデュラントさんのヤケ気味の大暴走で荒唐無稽味が一気に増し、そこはそこでバカバカしくて良いのだけど、全体としてのクオリティはそれによって減じてはいるのかな?ま、そのへんわかっててやってる感が非常にしますが。
ニーソン演じる主人公・ペイトン博士があの人の顔になるケレン溢れるラストはじめ、やりたいことと観客サービスがたっぷり詰め込まれた、サム・ライミ流ヒーロー映画のプロトタイプを示す一作か、と。