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Orphan(英題)の映画情報・感想・評価・動画配信
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動画配信は2026年5月時点の情報です。最新の配信状況は各サイトにてご確認ください。
本ページには動画配信サービスのプロモーションが含まれています。
目次
Orphan(英題)が配信されているサービス一覧
Orphan(英題)が配信されていないサービス一覧
Orphan(英題)の評価・感想・レビュー
Orphan(英題)が配信されているサービス一覧
『Orphan(英題)』が配信されているサービスは見つかりませんでした。
Orphan(英題)が配信されていないサービス一覧
『Orphan(英題)』に投稿された感想・評価
Omizuの感想・評価
2025/10/25 02:14
3.7
【第82回ヴェネツィア映画祭 コンペティション部門出品】
『サウルの息子』ネメシュ・ラースロー監督の新作。ヴェネツィア映画祭コンペに出品、アカデミー国際長編映画賞ハンガリー代表にも選出された。
ラースローらしい重厚な歴史ドラマだった。少々長すぎる気はするが、これはこれで必要な尺だったのだと思う。ある少年と父と名乗る男の確執を描く。やはりラースローは家族を描き続けるのだな。
自分の父は英雄だと聞いて育った少年、その少年のもとに粗暴で醜い男が父と名乗り現れる。受け入れられない少年の心を丁寧に描いている。
英雄だと信じていた父、それが最悪な男だったらどうするか、複雑な胸の内をよく描けている。ラースローらしい重厚な歴史ドラマとして見ごたえあり。
なんとなくズビャギンツェフの『父、帰る』を思い出した。父子を通して家族というもののままならなさを描くというのは共通している。
少年と男がたどる運命とその帰結、最後の表情が全てを物語る。重厚で丁寧な演出が光る秀作。少なくとも『サンセット』より僕はこっちの方が好き。大傑作ではないけどよく出来たクオリティの高い作品。
#第82回ヴェネツィア国際映画祭
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KnightsofOdessaの感想・評価
2025/09/30 22:29
3.0
[ハンガリー、ある"見捨てられた"少年の物語] 60点
2025年ヴェネツィア映画祭コンペ部門選出作品。2026年アカデミー国際長編映画賞ハンガリー代表。ネメシュ・ラースロー長編三作目。ハンガリー映画史を代表する映画監督でもある父親イェレシュ・アンドラーシュ(1945年生まれ)が1950年代のブダペストで経験したことを基に製作された。監督は『関心領域』がオスカーを受賞した際のジョナサン・グレイザーのスピーチを批判していたので、かなり失望した監督の一人だが、その後の続報はない。イスラエル関連会社へのボイコットの署名には参加しておらず、ガーディアン紙が個別に連絡しても回答はなく、ボイコット署名への反対署名にも名前はなかった。物語は1949年、孤児院で暮らすアンドラーシュが母親に引き取られるところから始まる。彼の父親は1944年に収容所へ送られ、妊娠中だった母親クラーラは隠れてアンドラーシュを産んで孤児院に預け、4年後に引き取りに来たのだった。時は流れて1957年(ハンガリー動乱の翌年)、12歳のアンドールは不安定な社会の中で苦しみながら生きている。いまだに戻らない父親を神格化して帰りを待ちながら、母親との関係は微妙なままで、戦時中に彼女を匿っていたミハーイという男が現れて"実の父親だ"と言い始め、彼は混乱するばかり。唯一の親友シャーリは、兄トマーシュが動乱に加担して地下で逃げている最中で、問題児アンドールの手綱を握る余裕はない…云々。劇場のチケット売り場で働いていたという父親はアンドールの中で神格化され、彼の遺した売れ残りのチケットを入れたケースを大事に持ち歩き、アパートの地下にあるボイラーを父親に見立てて語り掛けている。ユダヤ人であるアンドールは同級生からも警察からもソ連兵からも嫌がらせを受け、心の拠り所は同じユダヤ人のシャーリだけなのだ。クラーラとシャーリの母エルザは仲が良く、かつてエルザが所有していた食料品店で働いている。この店は既に傲慢なスターリン主義者に奪われてしまった。エルザの父親は戻ってきたが車椅子での生活を余儀なくされ、言葉もほぼ発さない。そんな状況の中にいるので、トマーシュの存在がアンドールの中で理想化された父親と一部重なり、援助に前向きなのは理解できることだろう。
そこに現れたのがミハーイである。クラーラとしてはあまり歓迎していなかったが、今後の生活を考えると党の要職者とも繋がりの深いミハーイと再婚するのは無視できない選択肢の一つである…というクラーラ側の思惑は理解できるし、そこにアンドールが反発するのも理解できるのだが、ミハーイが"お前は俺の息子だ!"とアンドールに言い続けて悪役ムーヴをし続けるのは理解に苦しむ。ミハーイ側にクラーラと再婚するメリットがなさすぎるように見えるので、アンドールをそこまでして支配下に置かないといけない状況には見えない。あまりに記号的な存在なのだ。
DPは前二作と同じエルデーイ・マーチャーシュだが、これまでの執拗な長回しから撮り方をガラリと変えている。なにかから覗き込むようなショットや後光が差しているようなショットが多く含まれ、どこか父親の視点を共有しているかのような気もするが、作家性としての長回しにわざと拘っても良かったのではとも思う。
#2025ofOdessa
#劇場鑑賞2025ofOdessa
#Venice2025ofOdessa
#VeniceofOdessa
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近本光司の感想・評価
2026/03/29 22:55
3.5
過去に何度かハンガリーに暮らす友人知人から土地特有の暗さの話を聞いたことがある。卑近な例としてハンガリー人は明かるい照明を好まず、オフィスでもデスクの豆電球ひとつを灯して仕事をする人が多いのだという。ぼくも一度ブタペストに数日だけ足を運んだことがあるが、六月にもかかわらず、その妙に仄暗い雰囲気が印象に残っている。おそらく往年の社会主義体制の名残なのかもしれないとぼんやりと片づけていた。
アウシュビッツのゾンダーコマンドを主人公に据えた傑作をもって名を馳せたナメシュ・ラーズローは、1910年代のブタペストを舞台にした二作目から一転し、続いてハンガリー革命の翌年の、1957年の不安定な社会情勢にあった首都に生きる少年を主題に選んだ。何よりも目を見はったのはセットや美術のリアリズムで、瓦礫が散らばり砂埃が舞う街がフィルムカメラのうつくしい質感の映像で捉えられていた。ラーズローの作家印ともいえる被写界深度の浅いカメラワーク。年端のいかない主人公の少年が街や大人たちを見あげたり、路傍の穴から世界の一部を覗きこんだりする、そういう視野の狭窄さとよく合っていたと思う。
冒頭に銃弾が放たれたピストルは、いちど地中に埋められ、クライマックスに再び登場をすることになる。しかしそのピストルの引鉄は引かれることがない。憎き闖入者に対して銃口を突きつける少年の鼓膜には、つい先刻に憲兵隊が青年にたいして容赦なく放った乾いた銃声がまだこだましていただろう。
ブタペストの街中にはあちこちに戦闘の爪痕が生々しく残され、市民たちは最愛の人たちの帰還をわらに縋る思いで待機し、ソ連軍の駐在下で相互監視の殺伐とした日常下で希望を少しずつ喪っていく。『サンセット』の時代のブタペストは、まだオーストリア=ハンガリー帝国時代のもと栄華を誇っていた国際都市だった。そこから国家は歴史に翻弄され、顛落を重ね、ソ連崩壊にいたるまでの数十年にわたり、人びとは社会主義体制の仄暗さのもとで生きることを余儀なくされた。夜闇に滲んだ光を放つ、観覧車にあしらわれた共産主義の星に、再びデスクで豆電球ひとつ点けて、音を立てずに書き物をしている人たちの姿が重なっていく。「孤児院」出身の主人公の少年も、いま生きていたら80歳。ラーズローにはいつか現代のブタペストを撮ってほしいと思う。
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