とびん

マイレージ、マイライフのとびんのネタバレレビュー・内容・結末

マイレージ、マイライフ(2009年製作の映画)
3.4

このレビューはネタバレを含みます

会社の解雇を代理に言い渡す会社に勤める男が愛した女性やリモートの導入などで価値観が変わっていく話。
進行や話の構成はとてもお洒落で見やすい映画だった。ただ、メッセージというかこの映画の根底にある部分が古臭く、合わなかった。
リモートで解雇を言い渡すことに対して心がないというのは、確かに同意できる。だけど、それを肯定しかしない描き方が気に食わない。
会うのも大事、だけどリモートにもいいところはあるよっていうことなら納得できるんだけど、リモートを施行したら自殺するってのはご都合的すぎ。
あと、主人公が講演している最中に自分の気持ちを思い出して、講演をほっぽかすシーン。
いやだめだろ。大人として。講演に来ている人の迷惑を考えろ!
そして行った先はガールフレンドの家。恐らく結婚を言い渡そうとしていたのだろうが、当の恋人は本当は結婚していたという……。
そのガールフレンドの言い分によると、「性欲の捌け口にしていた」「突然家に来るなんて子どもっぽいことしないで」
セックス目的で付き合う方が子どもだろ。何を腑抜けたこと言っているんだ。しかも不倫。まぁでも付き合っているという言い方をしてなかったし、女性にとってはセフレ感覚だったのかも。
しかし! 途中に主人公の男が通っていた学校に忍び込む場面がある。
なんとも青くさいことするんだこのカップルは。そして、男が過去に元カノとイチャイチャしていた体育館の裏の階段で、自分たちがイチャイチャするシーンがある。
青くさすぎる。青くさい通り越して気持ち悪い。
これが大学生や二十代がやっていたら、まあ青くさいですむ。実際、若いし。
でも40を超えた男女がそんなことしたら、普通に引くでしょ。年相応のことしろ、とまでは言わないが、筋は通せ。
「私は大人なの」なんて傲慢な言葉をいうくらいなら、青くさいことすんな!
書いているうちに腹立ってきた!
上記にも書いた講演を抜け出したのも、凝縮して一文にすれば青くさい。
青くさいし、古くさかった。
この監督は、若々しいという言葉を青くさいという言葉と履き違えている。
とびん

とびん