このレビューはネタバレを含みます
蚊から抜き取ったDNAから、恐竜を複製して、テーマパークを開こうとしたものの、恐竜の凶暴性を制御できず襲われるSFパニック。
面白かった。
やっぱり恐竜や海底って、ロマンを感じていいよね。
人は未来や過去、何が起きるか起きていたか分からないものに興奮するんだなあと感じました。
だからこそ、現在に関しては、現実的にならざるを得ないと……。
Tレックスが、車から襲われるところはとても印象に残っていた。
そして、最後にTレックスに救われるところも……。
弱肉強食というか、生命の習わしがあそこの瞬間に切り取られていた。
襲い掛かるラプトル、動けない人間、動かない物体は襲わないためラプトルを襲うTレックス、体格さからTレックスに食べられてしまうラプトル、その隙に逃げる人類……。
人類は、このように知能と戦略で生き残り、その他の生物はいつの間にか本能に従って行動している。
これは恐竜のみならず、他の生物にも該当している。
逆に、その狡猾さに溺れて、人生が転落してしまうこともあるが……。
別企業にデータを売ろうとしていたおデブちゃんのように……。
シナリオにもわかるように、『弱肉強食』が丁寧に描かれている作品だった。
あと、主人公が最後子供を好きになるのも、きっと生物としての本能を説いているのだと思う。
子孫繫栄は生物の本懐という意味で。
何はともあれ、とても良かったです。