とびん

欲望という名の電車のとびんのネタバレレビュー・内容・結末

欲望という名の電車(1951年製作の映画)
3.1

このレビューはネタバレを含みます

夫が亡くなり、妹の家にお暇することになった主人公。だが、妹の夫のスタンリーとは反りが合わず、最後には愛に飢えたサイコパス女の正体を暴露されたうえ、暴行されてしまう。
彼女の猟奇的な性格に拍車をかけ、最後は施設に送られてしまう……。

最後、妹がスタンリーから子供と逃げ出したのが唯一の救い。
後はバットエンド。

終盤の畳み掛けは面白かった。
主人公の彼氏と口論するところからが本番。
それまでは前座です。
ヴィヴィアンリーの怪演が素晴らしかった。
この作品の登場人物達は、コンプレックスを補おうともがいているのだと思った。
主人公は若さを、スタンリーは富を、ステラは人を信じたい気持ちを、ミッチは平凡な幸せな生活を……。
彼ら自信が守りたい、手に入れたいという気持ちから争いが生まれたと思った。
結果、自分に一番正直に手に入れようとした主人公が壊れてしまうという皮肉。
本来人々の日常を運ぶ電車が、『欲望』に見えてしまう時点で主人公の人間性が伺える。
ブランチという他人に偽り、自分に正直なキャラクターを知れてよかった。
若きマーロン・ブランドはかっこよすぎた。
とびん

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