ガブXスカイウォーカー

大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIEのガブXスカイウォーカーのレビュー・感想・評価

4.5
今作は『ウルトラQ』(1966)から『ウルトラギャラクシー大怪獣バトル NEVER ENDING ODYSSEY』(2008)までの、約42年間に渡るウルトラシリーズの集大成的映画。また今作から登場したウルトラマンゼロが以後のウルトラシリーズをけん引していくこととなり、新ウルトラシリーズの幕開けともいえる作品である。
とにかく最初から最後までじつにマニアック。キャストに五十嵐隼士(ウルトラマンメビウス)、黒部進(初代ウルトラマン)、森次晃嗣(ウルトラセブン)、つるの剛士(ウルトラマンダイナ)、南翔太(レイ)など歴代出演者たちを配して、全作品を繋げている。怪獣もゴモラ、カプセル怪獣(ウィンダム、ミクラス、アギラ)、ザラガス、バルタン星人、ゼットン星人、シャプレー星人などなどメジャーからマイナーまで大挙して登場。光の国と怪獣墓場も今まで以上に踏み込んで描かれる。長年ウルトラシリーズを観てきた者ならば終始ニヤニヤする濃さだ。もちろんウルトラシリーズを知らない方が観ても充分に面白い(多分)。大人から子供、いやマニアから一般人まで楽しめるSFアクションムービーだ。アメコミ特撮ヒーローもいいけど、日本のウルトラマンもカッコいいぞ!

残念なのはマイケル・バータのBGMにまったくウルトラシリーズへの愛が感じられないこと。後に『新ウルトラマン列伝』でBGMの一部を旧作品のものに差し替えられて放送されたが、選曲にまるでセンスを感じられずこちらもガッカリした。