TAK44マグナム

大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIEのTAK44マグナムのレビュー・感想・評価

3.7
かつて怪獣大好きだった大人たちへ。


かつて全宇宙を蹂躙した究極の悪、レイブラッド星人(レイ・ブラッドベリが名前の由来?)。
その遺伝子をあたえられた悪のウルトラマンベリアルが宇宙監獄から脱走、光の国を壊滅させてしまう!
かろうじてタロウによって小さな希望の灯が残され、メビウスは怪獣を操ることができる青年レイを頼るが・・・


「ウルトラマンガイア」以降はそれほどウルトラシリーズに接してきませんでしたが、最近放送が始まった「ウルトラマンZ」がメチャ面白く、そういえば以前フォロワーさんに本作をお勧めされたことを思い出して観賞。
そしたらですね、これがなんと(ワーナー配給だからか)アメコミみたいな雰囲気にスターウォーズのジェダイみたいなウルトラレジェンドが出てきて、主人公がポケモントレーナーという、物凄いごった煮感が素晴らしい作品でした!
2009年の作品ですが、どことなく日本版「アベンジャーズ」みたいな感じが楽しめました、と言ったら言い過ぎかな。


絶賛放送中のウルトラマンZの師匠であるウルトラマンゼロが大活躍。
主役ウルトラマンだから当然ですが、はっきりいって超強い!
ゾフィーやウルトラの父でもまるで敵わなかったベリアルを圧倒しますからね。
セブンゆずりのアイスラッガーも二刀流で格好良い!

監督が仮面ライダーでも革命を起こした坂本浩一なので、ウルトラでもワイヤーを多用した格闘戦中心。
それまでの重量感ある怪獣プロレスにスピード感を加え、さらにアップグレードさせていますね。

地球人も出てきますが舞台は100%宇宙。
でも地球人もちゃんと活躍しますよ。
また、懐かしのハヤタやモロボシ・ダンもオリジナルキャストで登場、銃撃戦や格闘戦までみせてくれます。
別の宇宙からはウルトラマンダイナに変身するアスカも助っ人として参戦。
変身はしませんが、杉浦太陽が出演を熱望したので(我が子に見せたかったのかな?)ムサシ隊員もチョイ役で華を添えています。

どちらかというとマイナーなシャプレー星人が意外と出番が多かったり(ゼットン星人やバルタン星人より活躍する)、怪獣もザラガスやブラックキングに見せ場があったり、従来だとあまりスポットがあたらない懐かし怪獣たちが目立つのも嬉しいところ。
ルナチクスやドラゴリー、グドンまでいたよ。ツインテールもいたけどグドンに食べられてはいなかったなぁ(ツインテールは海老の味がするって知ってる?)
納得がいかなったのはゼットンやタイラント、バードン、テンペラー星人等の最強怪獣が弱すぎたことかな(苦笑)?
タイラントなんてウルトラ兄弟をタロウ以外全員倒した超強敵なのに!


とまぁそんな風に、シリーズのファンのツボをついた要素がてんこ盛り。
ニセウルトラマンに変身した青野武ボイスのザラブ星人、アニメのみであったウルトラマンUSAの着ぐるみとしての登場、円盤生物ノーバやナックル星人等の渋いチョイス、声優を含めた出来るかぎりのオリジナルキャストの採用、ウルトラ念力や各変身アイテム、オリジナル版での武器などのこだわり等々、もうお腹いっぱいになるほど。
「お!これは!」と目をキラキラさせているうちにエンドロールになっていました(苦笑)
あと、ウルトラの父がケン、母がマリーと、本名があったことにビックリ!
ケンだったのかよ!(笑)
更に、ウルトラマンたちのルーツが地球人と変わらない姿だったのも驚きだったけれど、エンドロール見たらなんと古谷敏さんや内山まもる先生までいたので吹いた!
マジか!
(古谷敏さんはウルトラマンの中の人及びウルトラ警備隊のアマギ隊員役、内山まもる先生はウルトラマン漫画の金字塔「ザ・ウルトラマン」の作者。間違いなくこの漫画が当時のお子様に与えた影響は多大!)

田中秀幸や西岡徳馬と声優陣は有名な声優さんから芸能人まで多彩な顔ぶれですが、なんといってもウルトラマンキング役の小泉純一郎元首相が異色すぎる!
しかもこれがまた意外と合っているし、下手には聞こえないという世界の七不思議。
セリフ量も想像したよりメチャ多いし。
と言うか、ウルトラマンキングも戦えよ!って思ってしまいました。


それにしても、この歳になっても幼い頃に慣れ親しんだモノは忘れないですね〜。
初期シリーズの怪獣や宇宙人が出てくると即座に名前が出てきますから。
最近、人の名前がでてこなかったりしてボケたかな?と悩んでいるんですが、怪獣の名前が出てくるうちは大丈夫かな(苦笑)


しかし、アスカ(つるの剛士)はいい加減、地球に帰れよ(笑)!
「まだ旅の途中」って、おまえは中田英寿か!


NETFLIXにて