dita

死霊の盆踊りのditaのレビュー・感想・評価

死霊の盆踊り(1965年製作の映画)
2.5
@シネ・リーブル梅田
   
カンペガン見のクリズウェル
寝ても覚めても揺れるおっぱい
踊る阿呆に見る阿呆
同じ見るなら劇場で

ということで、仕事の引継ぎを放ったらかして劇場に超ダッシュで向かいながら「この映画を観るためにわたしはなぜこんなに急いでいるのだ」という疑問が浮かんだことはおいといて。

まずもって、一人目の踊り子が靴を履いている時点で死霊とは…ってなるし、やっと踊り終わったと思ったらBGMが最初に戻ってまた踊りだすから「長いわ!」ってなるし、野性味溢れる男性二人のパンツが赤白ストライプで衣装とは…ってなるし、骸骨は中途半端にちっちゃいし(しかも吊り下げフックみたいなのついてた?)、と突っ込み始めたら止まらないけど、踊り子さんたちの死んだ目(死霊だけに)の向こうに「この映画をきっかけにわたしも売れてやる!」という希望が見えるのが切なくて落涙しそうに…なるはずもなく、そもそもそんな希望など見えるはずもなく、ただひたすらおっぱいを揺らすことに専念する彼女たちの健気さを見つめ続ける主役(なのか?)の男女の目も完全に死んでおり、そんなふたりを見つめ続ける観客であるわたしも死んだ目になるという現象を地獄のミルフィーユと名付けたけどミルフィーユに申し訳ないから撤回する、ごめんなさい。

でも、案外楽しめたってのがほんとうのところで、無駄という名の豊かな時間の使い方として間違ってはいなかったと思う。たぶん。
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