アギゴン

プレシャスのアギゴンのネタバレレビュー・内容・結末

プレシャス(2009年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

この作品は、プレシャスの壮絶な人生と、そこから立ち上がって新しい人生へ進んでいくというストーリーでした。
父親から性的虐待を受け、16歳で二度の出産を経験してし、母親からも身体的、精神的虐待を受け続けると言う悲惨極まりない彼女の人生。
母親は仕事もせず生活保護欲しさに、監査が入る度に、良い母親を演じ、プレシャスにもそれを強いていくシーンは呆れます。
普段はプレシャスを奴隷の様にこき使い、ことある事に自分の夫を寝とった売女と、のぺつまくなし罵り、突然激昂しては暴力を振るう、とんでもない母親で、見ていて胸糞悪くなりました。
そんな暮らしの中で、プレシャスは、様々な出会いから、一筋の光が差し込み、母親からの重圧で閉ざされていた心の扉を開き、新しい人生をあゆみ始めていきます。

母親がソーシャルワーカーとプレシャスの前で、虐待の事実の経緯を語るシーンは、ほんとはらわたが煮えくり返りました。ちなみに
ソーシャルワーカー役はマライヤキャリーです。
母親の言葉に項垂れるほど、プレシャスの痛みを感じます。
私があんな話を知ったら、あの母親殴ってます。でもプレシャスはその話を聞いて、母を哀れみ、そして母との決別を決めるのでした。あれは母親に対しての優しさだったのかな?自分の存在が母親を狂わしていたのかと感じたのかな?だとしたらほんと一枚上手ですね。わたしには真似出来ないかも。
それによって本当の自由を手に入れたプレシャス。
力強く我が子達を抱きしめ歩いていくラストシーンにほんと救われました。
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