アギゴン

パリ・ブレスト 〜夢をかなえたスイーツ〜のアギゴンのネタバレレビュー・内容・結末

3.9

このレビューはネタバレを含みます

自分の記録用なのでめちゃくちゃネタが溢れています。なのでスルーしてください😉🍭🍫🍩🍰






「22歳でパティスリー世界選手権チャンピオンに輝いた天才パティシエ、ヤジッド・イシェムラエンの自伝書をもとに映画化」
という事で、実話がベースになった作品だった。

この主人公のヤジット青年は、幼少期から複雑な家庭で育ち、親からの愛情と言うものを殆ど感じることが出来ずに、育児放棄気味の母親と住む家と里親の家を行ったり来たりする生活を過ごした。
母親と継父と生まれたばかりの弟と過ごす時間はいつも不安定な気持ちを抱え、母親の顔色ばかり気にしていた。そんなヤジットの荒んだ心に光を与えてくれたのは、里親ファミリーの溢れる愛情と楽しい食卓だった。一緒にスイーツを作りながら和やかに過ごす時間がヤジットにとって宝物だった。
やがて児童養護施設で生活し始めると思春期ならではの葛藤や様々な問題で寮長の逆鱗に触れるも、その影でヤジットの将来を見据えて、真剣に進路を考えてくれた指導員の先生の存在は腐りかけたヤジットの心を救ってくれていた。

里親の家族と一緒に作って楽しく食べたスイーツ。
その「思い出の味」がパティシエを目指す原点となり、彼は様々な試練を乗り越え、世界一のパティシエを目指していく…。


ヤジッド青年の辛く悲しい幼少期時代は見ていてこちらも辛くなった。あの身勝手な母親に、子を持つ同じ母親として物凄く憤りを感じだけど、ヤジッド少年に温かな愛を注いでくれた人達がいくれて本当に良かった。ジッドの料理の才能も、あの母親との生活では、開花すること無く埋もれて、消えてしまっていたかもしれない。
でも、母親自身もきっと自分をいつも責めていたのかも…それでもやはり自分に甘くてお金にだらしなくなってしまう…その繰り返しだったのかなと観ていて思ってしまった。
ヤジットはそんな母親を憎みながらも、やはりどこかで母親の事を思っていたのかなと感じさせられたシーンに、涙が出てしまった。
それは氷を削るシーン。
どこか母の面影が見え隠れしていて、それを丁寧に削っているヤジットがも〜健気でほんとにも〜抱きしめたくなってしまった。

パティスリー世界一の若き王者のその人生は決して甘くない道のりだったけど、彼の作ったスイーツは人々を笑顔にする幸せのスイーツだった♡

何個も作っては試行錯誤していたりんご型のショコラ🍎を食べてみたいなぁ~
アギゴン

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