朝倉

ゴッドファーザーの朝倉のレビュー・感想・評価

ゴッドファーザー(1972年製作の映画)
4.6
【堅気だった息子が圧倒的オーラを纏うドンになるまで175分】

イタリアからアメリカへ移住し、一代で財を気づいたドンとその三男が主軸のストーリー。
正直、マフィア映画ってだけで堅気な道に生きる私としては苦手意識しかないし、ポスターやテーマ曲やらの先入観から「鬼渋映画でつまんなそー勝手にマフィア抗争やっててくれー人物理解だけで疲れそー悪人むりー」ってことで眼中になかったんですよね。
…なんですけど、今年で50周年らしくあちこちで目にする機会もあり、重い腰を上げてみたr…面白すぎてまんまと名作の思惑通り。

何が面白いって、マフィアとかいう異世界すぎる世界の人物達なのに、みんな人間臭くてちゃんと人間の心持ってて共感さえできてしまうキャラクター性の豊かさ。
特に、メインキャラである三男坊。
「お父さんとは違って堅気に生きるんだ」って誓っていたくせに、
泣く子も黙るほど圧倒的指導力を備えたドンへとちゃんと成り上がる様なんて魅力しかない。
そんでもって、我らが初代ドンのドン・コルレオーネ。
マフィアのドンって人間の心持ってなさそうなのに、孫と野菜畑で戯れるくらいちゃんと人間の心持ってる愛情深いおじいちゃんで魅力しかない。
(ヤンキー引きずってるおじさんも身内には優しい理論と同じ)

登場人物の関係性を理解するのに初めはテンパったのですが、そこを理解しちゃえばもうこっちのもん。
自分もファミリー、完全に身内目線で話に参加しちゃいます。

見返すほど味が出ると聞くので、もっと噛み締めていこうと思います。
最後に言いたい、三男マイケルが岡田准一に見えてきてからもっと面白くなったのはここだけの話。
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