ひな菊

ゴッドファーザーのひな菊のレビュー・感想・評価

ゴッドファーザー(1972年製作の映画)
5.0
ゴッドファーザー。

もちろん存在は知っていたものの、マフィア映画にはかなり苦手意識があり、イタリアのマフィアが抗争するのよねという雑な先入観と3時間という長さに腰がひけて観てこなかった人生でした。
映画好きの友人から何度も「絶対観た方がいい、名作中の名作」と激推しされて、ようやく鑑賞。
これはたしかにすごい作品でした。。
文句なしに★5です。。

表と裏、光と影、幸福と絶望、ハッとするシーンだらけ。特に後半は畳み掛けるようで、うわーー!そうくる!?と唸りながら観た。

不穏なシーンは最初怖かったけど、物語が佳境に入ってくるとそんなの忘れてガン見してる自分。一瞬一瞬で、気持ちがもっていかれる。

マーロン・ブランドの演技凄すぎる。ドン・コルレオーネすぎる。
アル・パチーノの変貌にぞくぞくする。

有名だというあの馬のシーン、え!!ってなった。
小さなレストランでの緊張感、急に聞こえてくる列車の音、観てる方もドキドキだよ!
黒い車のドアがバッと開くシーン。赤い薔薇の花。
派手な階段落ちにびっくり。
洗礼のシーンもねー!何これちょっと!たまらない!

50年前の作品とは思えない。普遍的なテーマなのだなぁ。


所々理解が追いつかないところがあったけど、借りてきたDVDにコッポラ監督の音声解説が含まれていて、これがまたとてもよかった。撮影裏話がてんこ盛りでオススメ。
馬のシーンやモーグリーンのシーンの謎も解けた。ラストシーンの秘話も。

音声解説を観て思ったことは、コッポラ監督の解説がとても面白く、表現の細かなところまで惜しみなく話していて、まるで映像学校の先生みたい。
監督が様々なスタッフをリスペクトしているということ。特殊技術や衣装、撮影で大変だったことなどをしっかり話している。
あと、コッポラ自身が家族を大切にしていること。

以下音声解説から引用
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映画では、すべての要素が完璧に揃うことがある。本作はキャストも素晴らしく、最高の作曲家による音楽と優秀なカメラマンに恵まれ、プロダクションデザイナーも衣装も有能で、原作も最高だ。監督がしたことといえば「彼らを選んだことだね」
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ひな菊

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