鰯

ゴッドファーザーの鰯のレビュー・感想・評価

ゴッドファーザー(1972年製作の映画)
4.5
家族

終戦直後のニューヨーク。ドン・コルレオーネの娘コニーの結婚を祝うため、多くの人びとが集まってくる。マフィアのファミリーの中でも三男のマイケルは堅気に生きるつもりだったが、クリスマスにコルレオーネ家の運命を左右する事件が起きる

タイトルのフォントがこの上なくオシャレでずっと気になっていた一本。ようやく鑑賞できました。中身は渋く黒く重く、そしてかっこいい
ダイナミックな盛り上がりが少なくとも170分楽しめるのは、俳優の演技と不穏さの演出、脇役のキャラ付けが見事にマッチしているからではないかと思いました。特にマーロン・ブランドとアル・パチーノは、170分を経ての豹変ぶりには狂気すら感じました。何という重量感。お腹いっぱいです。

オープニングの披露宴と対照的に暗い部屋の様子や、音楽、影が際立つ撮影など、逃れようのない不穏さを感じました。あの有名なテーマが初めに流れるタイミングが終盤でなく、ちょうど真ん中あたりだったので少し意外でした。物語全体を見渡しても、どんどん盛り上げて終わるというよりもアクションの前後の準備後始末や相談事に重きが置かれ、感情的になる場面も少なく冷たさが目立ちました。
脇役が何ともいいキャラクターで、誰もに裏切る可能性を感じ、誰もが信頼したくなる魅力がありました。ルカ、クレメンザ、テシオの三人は本当に良かった

続編も楽しみだけど、202分はハードルが高い
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