公開時以来、何度か見ているコッポラの『ゴッドファーザー』をBSプレミアムで放送してくれたから久しぶりに鑑賞。
このコロナ自粛期間、Netflix 、Amazon Prime に並んで NHKのBSプレミアムにはお世話になってるなぁ。
『ゴッドファーザー』はディープな映画ファンもNo.1に挙げる人も多い名作中の名作。でも最初に見た時は「おもしろいけど、ただのギャング映画じゃん」くらいの感想だった。
当然その頃はアル・パチーノの目線。馬の首に驚き、ルカ・ベルージの殺され方にビビった。それが50年近く経って、一番印象的だったのが、
ドン・コルレオーネのなんて幸せな死に方だろう、ということ。あれだけ血に塗れた人生を送ってきたのに、孫と遊びながら自宅の庭で死ねるなんて、なんて幸せなんだろうと。
『風と共に去りぬ』のレヴューでも名作は見る年齢によって姿を変えて見える、と言うようなことを書いたが、本作もまさかマーロン・ブランドの目線で見ることになろうとは思ってもみなかったのだが、昨年父が亡くなったこともあって、同じシーンに昔とは全く違った感想を持った。
エンドロールに流れるニーノ・ロータの哀愁を帯びた『ゴッドファーザーのテーマ』。聴くだけで、映画と、その頃の時代と、全てが蘇る。音楽の力は偉大だ。