ちょっとハードル上げすぎたので思ってたよりはふつーだったが戦争映画として面白かった。
ドイツ軍側のシュタイナー軍曹の視点で他の映画では悪側として描かれることも多いドイツ軍内部の軋轢と葛藤もきっちり入ってるのが良い。
冒頭とエンディングの音楽と映像のミスマッチ感にものすごく不穏さを感じてしまう。うまく言えないが、黒板に爪を立てて引っ掻いた音を聞いてるような居心地の悪さ。
バイオレンス描写は今となってはそんなに驚くこともなかったし、銃撃爆撃シーンの数々も確かにすごいが想定内。
だけど印象に残るのはシュタイナーとシュトランスキーの描写につきる気がする。
戦時のドイツ軍内でもやはり人間らしさをかろうじて持ってる人はいるわけで、それと同時に人間を何とも思わないまさにヒトラーそのもののような人もいて。
味方同士にもかかわらず対立しまくるこの2人の緊張がまるで敵対する国同士と被って見える。
この緊張感とあの迫力のシーンとバイオレンスシーンを織り混ぜて1つの映画になってるからなんだかんだいいつつ目が離せないんだと思う。