たく

サボテンの花のたくのレビュー・感想・評価

サボテンの花(1969年製作の映画)
3.8
なんたってイングリッド・バーグマン登場シーンでかつての絶世美女オーラを完全に消してるのが驚いた。007を密かに慕う秘書みたく完全に脇役の雰囲気で、ゴールディ・ホーンのピチピチした小顔の魅力に全部持ってかれてるのがかえって自分の年齢を受け入れてて潔い印象を受けたね。

若い女に入れあげてる独身の中年歯科医に長年連れ添った世話女房的な助手が彼の結婚作戦に協力させられていく話で、ゴールディ・ホーン演ずるトニーが見かけはビッチなのが、意外とまっすぐで彼の思惑通りに行かないのがアルアルのコメディになってて面白かった。
咲かないと思ってたサボテンの花が咲くところはちょっと感動。

バーグマンは「ガス燈」「カサブランカ」あたりのスウェーデン美女の後からのロッセリーニ監督に傾倒した頃の作品は観てなくて、晩年の「秋のソナタ」までの間にちょうど良く熟してるような作品はないのかなーと思ってたらまさかの当たりだった。
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