ジェニファー

クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ栄光のヤキニクロードのジェニファーのレビュー・感想・評価

3.9
ギャグ路線の映画クレヨンしんちゃんの中では一番好き。
これまでのクレしん映画も(一部を除き)一応コメディ映画なので徐々に段階を踏んでギャグのボルテージを上げていく構成だったのが、今作はもう冒頭からスタートダッシュを決めて最後まで駆け抜ける。
初見時からずっと「朝の味噌汁の香りは良い(背景爆発)」で絶対笑っちゃうし、そこからずーっとくだらないギャグの応酬。
今作での野原一家のモチベーションは今までみたいに「世界を救うため」とかじゃなく、帰って焼肉を食べるために追っ手を振り切りながら熱海へ向かう。
ワンシチュエーションロードムービーとでも言うのか…。なんとなく「怒りのデスロード」と似てる気もする。邦題も似てるし。
そのくせ、旅を終えてヤキニクを食べるために帰路につくエンディングは妙に良い余韻があって不思議な感動がある。

今作から水島努が監督就任。後に「ガルパン」を作るだけあって、ヘリがエンジンを軸に揺れ回るような描写が変にリアルで素敵。やはり神は細部に宿る。
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