航空機の不時着事故の原因として事故で亡くなった友人でもある操縦士に着せられた汚名を晴らす為、真相究明に奔走する男の奮闘を描く。
しかし飛行機墜落の場面や当時のコクピット内の様子も冒頭でユルっと一通り見せてしまっているので、調査を始めた主人公が観客に追いつくまでが退屈かな。そのため「あの時何があったのか」を遡っていく形式を取っている以上、ラストを迎えてもカタルシスはやや弱め。
人間ドラマが中心なので、派手な飛行機墜落シーンを期待して観ると回想の長さもあって若干辛い時間がある。
ラストで明らかになる事実は置いといて、関係者への聴取や回想を交えながら故人の知られざる人間性に迫っていく手法は今でもよく見る手法なだけに、この時代の作品では新鮮さとして受け取る事もできると思う。