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バオー来訪者のmitakosamaのレビュー・感想・評価

バオー来訪者(1989年製作の映画)
3.1
80年代OVAで50分の中編だが、割と良くまとまってる。そもそもの原作が短いのが良いのだと思う。
やっぱり長編の原作マンガを1時間半の映画にまとめるのは無理があるもん。やっぱり作品の尺にあった原作をチョイスするべき。
その意味では今作は理想的ですな。

しかし30年前の作品だけあって、若干野暮ったい。
絵の古さは思った程は感じないが、演出が今の目で見ると厳しいね。

基本的に物語が超能力合戦なのだが、その能力に対して説明セリフが多過ぎる(笑)博士とかがやたらと解説してくれる。視聴者に親切な会話を繰り広げる博士だ。
主人公のバオーに寄生された青年イクローが戦う際、やたらと必殺技にテロップが入る。ダサいなぁ(笑)

しかし今作はアニメーションの出来が高い。バイオレンスシーンでのスプラッタな描写が多いのだが、これが実に丁寧。
しかも80年代特有のクセの強いケレン見が抑えられているのでとっても見やすい。物語も絵もシンプルなのが今作の強みですな。

秘密組織ドレスに人体実験されたイクローはバオーを寄生され、同じ組織を抜け出した少女スミレを助ける為に戦う。
ライダーや009のような石ノ森的“抜け忍”構造の物語。こういうシチュエーションは単純に燃えるね。
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