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風と共に去りぬのYAEPINのレビュー・感想・評価

風と共に去りぬ(1939年製作の映画)
3.1
本当に世界的に観れなくなってしまう前に鑑賞。

黒人奴隷がこき使われている情景が、さも当たり前かのように映されることが最大の問題点ではあるが、そもそもスカーレット・オハラの人格がぶっ飛びすぎててビックリしてしまった笑
人種差別どころか、人命保護や動物愛護の視点が大いに欠けているし、利己的で激情型で、金に目がない。そして絶望的に疫病神だ。
なぜ彼女がアイコン的に愛されたキャラクターなのか、本当に検討も付かない。
唯一良いと思った点は、女性の権利がずっと低かった時代で困難を生き抜くために、エネルギッシュに行動していく姿が勇ましいところくらいだ。

レット・バトラーも都合のいい時にヘラヘラと現れて、突発的に正義感を発揮する以外は、軽いプレイボーイ以外の印象がない。後半は割と素敵だった。

勝手なイメージで、2人は作品を通して命を賭した大恋愛をしているものと思っていたが、案外冷めた合理的な関係性で意外だった。

一方のメラニーが聖母マリアのように清廉潔白すぎて、もはや彼女が主人公でも鼻に付いたかもしれない。

とはいえ長らくアメリカ映画の最高峰として愛されただけあり、スケールの大きさと美術の豪華さは随一だし、長尺にもかかわらずテンポ良いストーリー展開により楽しく観ることはできた。
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