緑雨

風と共に去りぬの緑雨のレビュー・感想・評価

風と共に去りぬ(1939年製作の映画)
4.0
夕陽に赤く染まるタラの大地を背に、ぐわっと激情を燃え上がらせるスカーレットを仰角でとらえた画。その迫力にはゾクゾクきた。

美しくて醜いスカーレット。そのたくましい生命力、圧倒的な存在感。こんな人、実際身の回りにいたら大迷惑だけど、映画の主人公のキャラづけとしてはこれ以上のものはない。そしてそれはスカーレットが憑依したかのようなヴィヴィアン・リーの存在感がもたらしたものでもある。

スカーレットがドッカと話の中心に座った序盤~中盤まではグイグイと引っ張られるかのように観られた。レット・バトラーが脇に収まって、チョロチョロとスカーレットにちょっかい出してるくらいの方がよかった。二人が結婚してからの展開はやや焦点がぶれてしまった感じ。終盤怒涛のドロドロ展開も若干やり過ぎの感あり。
緑雨

緑雨