伊達巻

JLG/自画像の伊達巻のレビュー・感想・評価

JLG/自画像(1995年製作の映画)
4.2
最初に思い出されるのが短パンからはみ出た尻と「過去があるのもいいもんだ」って笑いながらテニスしてるゴダールで、それほど陽気な映画ではないんだが。映画誕生100周年を記念してゴーモン社から依頼されて(一切の制約を無しにして)作ったゴダールの「自画像」。まるですべてが壮大な誤ちであるかのような宇宙のまんなかで。物書きをしてるゴダールの背中をなんだか懐かしくながめてしまって泣きそうになる。好きなことを、好きなように撮った、私的な自画像としての映画。円盤買ったし要再見なんだが、ここでのゴダールとは他には無い不思議な空気が流れていて、つまりなんだか映画の中でたまに目があったような気がするんだよな、被写体を捉えるカメラの後ろ側に座っていたゴダールが、やっぱり誰かと話がしたくて、いつもより近付いてくるようにして視線を向けている、そしてこちらも応えようとする、そんな気分になる、ちょっと勝手がすぎるかもしれないけど、そんな気がした
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