2021年4月23日
『マイ・マザー』 2009年カナダ制作
監督、グザヴィエ・ドラン。
この監督さんの『ジョン・F・ドノヴァンの死と生』に興味。
カナダ。ケベック州。小さな町。
ユベール(グザヴィエ・ドラン)は17歳。
母と息子の二人暮らし。父は家を出て、近くに住む。
息子のユベールはことあるごとに母に反発する。
思春期。精神的に不安定な頃。
以前は頼っていたはずの母に反発し、母のことを否定
しているユベール。
母からの脱却をはかっているのか。
大人社会の決めた取り決めではなく、自分の感性、
自分の考えでもって行動しようとする。
子供だったユベールからの脱皮か。
どんな悪態をついても、母は受け止めてくれる、
許してくれる。
母の服装や態度を否定するユベールの言葉に、
あるある!とかっての自分を懐かしく思い出す。
友人のアントナンの母と息子の関係は、ユベールの
母と息子の関係とは違って対照的だ。
ラスト近くの母のファッション、ピンクに黒いリボン付き
のセーター、ちょっと引いた。
ユベールの言うことにも一理あると、その時感じた。
ラストのケベック州にあるモンマニーは素敵ね(^^♪
ここには母と息子の良好な関係の頃の良い思い出が
いっぱい詰まっている場所なのね。
とても素敵な景色。 うっとり、憧れる。 いい場所。
そういう時期を通り越し、大人になって、いずれは
人間皆不完全な生き者よと気付き、そのような母を
丸ごと受け入れ、そして老いた母を支え助けようと
いう考えに変わっていく。
そのような不安定な心を、とても詳細に映像化している
映画だ。
エンディングの曲。
Luis Marianoの「Maman la plus belle du monde]
この映画を観終わった終わりにこういう曲が流れると、
とても素直にこの曲を聴ける。
後1日で、Amazon Prime の無料配信が終わります。