納屋から古い玩具が出てきたような映画。
でも、さすがに48年前の古びた部品の高価じゃない品なので、今出てくるとかなり見劣りがしてしまう。
作った当時は、制作者としては、ノリでパーツをあれこれ組み合わせたけれど、逆にそれが珍品色の強いものになってしまった。まあ、珍品にはそれなりの味があることはあるんだけどね。
世界中の5人の名探偵が大富豪の屋敷に招かれる。
誰かが夜中の12時に殺されるという。
最初から仕掛けばかりの屋敷、細かくて
古典的な仕掛けがどんどん出てくるが、
出る度にいにしえの気持ちになってきて、
微笑ましいやら、切ないやら、
ピーターセラーズのニセチャイニーズは、今はアウトだね。
名前や言い回しで笑かすのは、よく分からなかったし、名探偵のパロディもこれまたよく分からなかった。
ビータ・フォークの登場の格好は、コロンボなのかな、それから、声はハンフリー・ボガードに似せてるのかな、
ただ、このパーティの主催者である金持ちが名探偵に向かって、
「君たちのミステリー小説は、論理なんてない!最後に突然、犯人が種明かしされ、それがどんでん返しだなんて、こんなインチキで容易い商売もない!」(かなり私が改変)みたいなことを宣っていたが、
まさに「自己批判?」
映画はこの通りにオチになっていて、セルフパロディ?
変装は何でもできちゃうし、誰にでもなれちゃうね。