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旗本退屈男 謎の蛇姫屋敷のらんらんのレビュー・感想・評価

旗本退屈男 謎の蛇姫屋敷(1957年製作の映画)
4.5
市川右太衛門主演の『旗本退屈男』シリーズ22作目

いつものように退屈の虫が鳴き出した早乙女主水之介(市川右太衛門)
今回はひょんなことから知り合った女スリおりょう(花柳小菊)から立花兄弟の情報を聞きつけ興味を持つ
それは現大老柳沢吉保(山形勲)が立花家家宝の旗指物を預かったまま返さないと言うのだ
その旗指物は神君家康公より授かった由緒あるものらしく、なにやら秘密がありそうなのだが、、、

いつもの旗本退屈男、いつもの市川右太衛門の時代劇かなと思ってたんですが、期待を裏切りめっちゃ面白かった!
ストーリー展開もよく出来てるし、登場キャラクターにも魅力がある
相変わらず市川右太衛門は無敵なんだけど、今回は話のスケールが大きいのでハラハラしちゃう点も良かった
ラストのチャンバラシーンも凄みと迫力あって良し!
今回は始まりは退屈しのぎだったかもしれないけど、途中からマジになって、守るための戦いをする退屈男ってのも余計に応援したくなっちゃいます
そしてカラー作品なので退屈男の豪華でカラフルな様々な衣装を楽しめる点も良い、セットにもお金がかかってそうで、東映時代劇の極みを見た感じ

以下出演者についてのメモ
ストーリーも満足だった上に出演者が豪華な作品
今回は江戸の屋敷にいる退屈男がメインてことでファミリーが登場する
妹役で山東昭子、調べてみたら議員さん!当時15歳、かわいらしいです
小姓役で北大路欣也、小太刀の使い手で山東昭子とはいい仲、当時14歳!ほんとに少年って感じでかわいらしさすらある
じい役で堺駿二、先代からのじい、コメディリリーフ、何かと切腹のフリをする
屋敷に出入りするにぎやかしコンビで渡辺篤と星十郎
おじ役で月形龍之介、老中職についており退屈男の毎度の放蕩ぶりに呆れ小言を繰り返す
その娘役で丘さとみ、出番は少ないがかわいい、切腹しようとする堺駿二を見て笑うシーンが少し素で笑ってるように見えて良し!

以上が親族で今回ファミリー入りするのが花柳小菊、おそらくヒロイン格だろうけど正直いまいちw
物語のキーとなる旗指物の秘密を握る立花兄妹の兄で岩井半四郎、妹に大川恵子

幕府側では将軍綱吉に尾上鯉之助
そして今回の悪役柳沢吉保に山形勲、将軍を暗殺するだけならいつでも出来るが、ふさわしい時場所を選りすぐったのが仇となる
その他悪役に加賀邦男、吉田義夫ら

ベテランとデビュー間もなくな若手がいい感じのバランスで配置され、それぞれ魅力が出ている良作!
満点あげたいくらい満足度高い作品なんですが、やはりツッコミ所があるのが惜しい
一番はホントに隠し財宝があるのか怪しい点、そんなお金あったとしても家康公使ってるでしょw
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