TAK44マグナム

チャイルド・プレイのTAK44マグナムのレビュー・感想・評価

チャイルド・プレイ(1988年製作の映画)
4.0
殺人人形、爆誕!


「レディプレイヤー1 」で武器アイテムとして登場した殺人人形チャッキーがナイフを振り回したり、ガス大爆発させる人気ホラーシリーズの第1作。
シリーズは現在、全部で7作作られていますが、今夏にはリメイク版が日本でも公開予定ですね。


「湖畔の絞殺魔」ことチャールズが警察に追われて逃げ込んだのは玩具店。
銃で撃たれ、テレビアニメで人気の「グッドガイ人形」の箱が積み重なっているところへ倒れこんだチャールズは不気味な黒魔術を唱え始める。
すると、空には黒い雲が渦巻き、雷鳴が轟いた。
雷は玩具店を直撃、大爆発を起こしてチャールズは死んだと思われたが、実は黒魔術によってグッドガイ人形に自分の魂を移して生き延びていたのだ。
チャールズが乗り移った人形「チャッキー」を拾ったホームレスから、息子アンディの誕生日のために買ったカレンは、アンディの喜ぶ顔を見て安堵するが、チャッキーは言葉巧みにアンディを騙し、自分を見捨てた相棒や、宿敵である刑事を殺そうと行動を開始する。
はたして、カレンはチャッキーの正体に気付き、アンディを危機から救うことが出来るのであろうか・・・!


やはりチャッキーのキャラクターが素晴らしい。
邪悪な人形というアイデアはオカルトホラーでは珍しくもない題材ではありますが、スラッシャー映画における殺人鬼という立ち位置はチャッキーがメジャーにしたといっても過言ではないでしょう。
黒魔術というオカルトを採用してはいますが、映画のスタイルは完全にスラッシャーのそれであり、チャッキー自身にオカルトチックな超常的能力は無く、あくまでもナイフやロープを使って殺人を行い、時にはガス爆発を発生させたりと狡猾で知恵が回るのが最大の武器なのです。

・・・しかし、ちょっと習っただけで魂を移せるとは黒魔術って凄くお手軽なんですなぁ!
習いたい(苦笑)


それまで人形のフリをしていたチャッキーが、ある事から自分を不審に思ったカレンに対して正体を現すシークエンスが一番の見せ場。
それ以降は邪悪さを隠すことなく、狂ったように小さな人形が(とは言っても7、80センチぐらいはありそうですが)暴れまわるのですから悪夢の他ありません。

「ハチェット/アフターデイズ」では俳優として殺人鬼にブチ殺されていたトム・ホランド監督(スパイダーマンじゃないですよ)の小気味の良い演出が冴えて、サクサクと気持ちよく観られる出来栄え。
スプラッターでは殆ど無いので、怖いものみたさで軽く観るに丁度良いホラー映画だと思います。

最終決戦では、丸焼きにされ、頭も手足も吹っ飛ばされたチャッキーが、それでもなお執念深く迫ってくるのが、まるでターミネーターの如きで恐ろしい。
でも、そんなチャッキーよりも、それまで「大切な友達!」って感じだったのに、いざ自分に仇なすと分かるや否やチャッキーの腹をワンパンしたりと扱いが酷くなるアンディの方が末恐ろしいかも(苦笑)
子供って純粋なだけに怖いよね。


それにしても、昔、アメリカで大ヒットしたキャベツ畑人形が日本に上陸した時にも思ったんですが、どうにも欧米のセンスがわからないんですよね〜。
グッドガイ人形、可愛いかな(汗)?
なんか濃ゆい顔しているし、普通に邪悪そうに見えるんですが(汗)
まぁ、だからこそ人形ホラーが成り立つんでしょうけれど。
日本人が、どこか不気味さを日本人形に感じるのと似た感覚なのかもしれませんね。


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