TAK44マグナム

PUSH 光と闇の能力者のTAK44マグナムのレビュー・感想・評価

PUSH 光と闇の能力者(2009年製作の映画)
3.0
 キャプテン・アメリカことクリス・エヴァンス主演の超能力サスペンス。
共演は名子役ダコタ・ファニングや、「ロストワールド」のカミーラ・ベル。

超能力を軍事に利用しようと研究しているディビジョンという組織から逃げ出した能力者たちが、ある薬を巡って戦いを繰り広げるというもの。

念じて物体を動かす「ムーバー」、未来を予知する「ウォッチ」、相手の記憶を改ざんする「プッシュ」など、色々な超能力が登場しますが、「ムーバー」や音響破壊の「ブリード」以外の能力は、その特性上表現がいたって地味め。
「プッシュ」なんて、その気になれば世界支配もできそうなぐらい強力な能力だと思うんですけど、映像だと瞳の色が変わったりするだけで相手が勝手に死んじゃうので、見た目は静かなもんです。

主人公は「ムーバー」なんですけど、最初はあまり力が強くなかったりするのもあって、劇中で派手なシーンはかなり少なめ。
クライマックスの戦闘シーンでは、敵の「ムーバー」と、少しだけ派手に戦うんですけどね。でも、敵の方がバリアで銃弾の雨を防ぎまくったりして、主人公より断然目立ちまくっておりました(苦笑)。

本作の能力バトルは基本的に、予知や追跡能力をいかにかいくぐって相手を出し抜くか?が肝になっているんですよね。
そこらへんは結構考えてつくってあるので面白い事は面白いのですが、超能力バトルモノだと勇んで観てしまうと肩透かしをくらうというか、思ったより地味な内容に戸惑うと思います。

若干、テンポの緩急の付け方が独特だな、と感じました。忙しくガチャガチャしていたかと思えばスローモーションになったりして。
このへんは演出の好みなんでしょうね。

ひとつ気になった点。
敵の「ムーバー」を殺そうとしてもできそうもなかった主人公なのに、ラストでは平気で「殺せ」っていうのはどうなんだろう?と気になってしまいました。
まあ、相手が父親の直接の仇っていうのもあるんだろうけど・・・

2010年度の美人女優No.1にも選出されたカミーラ・ベルは、そのエキゾチックな容姿が魅力的。

基本設定の詰めの甘さ等、細かいアラも散見される内容ですが、肩の力を抜いて気楽に観るぶんには非常に楽しめる映画です。

※再レビュー

huluにて