エイズなった弁護士アンドリューが、エイズを理由に自身をクビにした事務所を相手に訴訟をする。
LGBT、エイズ、差別や偏見をテーマに、主人公のアンドリューをトムハンクスが演じました。
免疫不全などによってだんだんと痩せ細り衰弱していく様子を演じるトムの姿に、普段のお茶目さはありませんが、本当に倒れてしまうんじゃないかと思うくらいリアルな役作りと演技に胸が苦しくなります。
この頃というのは同性愛者には今よりもっと厳しい時代だったんだろうな…
作中に出てくる人たちは、同性愛に過敏に反応し露骨に嫌悪感を表すし、今まで親しくしてきたアンドリューの事を手のひらを返したように蔑み、エイズを「ゲイのガン」などと言います。
アンドリューの家族や周りの人の一部がLGBTに対して寛容でとても優しい人たちだったのが見ていて本当に救われる気持ちでした。
性の捉え方に対しては、今でこそやっと…という感じがまだまだあるけど、特に作中の差別的な人たちを見て思うのは、育つ環境っていうのは大切なんだなということ。
公開した1993年、これを観た多くの人々に考えるきっかけを与えたんじゃないかと思えるメッセージ性の強い作品でした。
アンドリューと、デンゼルワシントン演じるミラーの関係性の変化にも胸が熱くなります