みどり

ギルバート・グレイプのみどりのレビュー・感想・評価

ギルバート・グレイプ(1993年製作の映画)
3.9

みんなきっといろんな方向に辛くて大変。
…だけどこの映画はギルバートの辛さに焦点を当てている
知的障害の弟、過食症の母を筆頭にするかのようにふたりの妹もどこか疲れている

みんなを養わなくてはいけないギルバートのなんで自分ばかり…という気持ちと、それでも家族を大切にしたい気持ちが同居しているから苦しい。大好きだけどそのまえに自分の気持ちだって大事だもんね。

ベッキーと出会って心が和らいでいく様子も心地よく
アーニーを連れ戻すために立ち上がった母の行動に勇気をもらえたり。

お母さんを乗せた途端の車の傾きが愛おしくて
絆を感じて、また喧嘩して
そしてばらばらになった家族を見守りながらも
待っているんじゃなくてベッキーたちを迎えにいくふたりならきっと、どこへでもいけるのだと思ったのです

当時の危うさと美しさと儚さが入り混じった瞬間、本当に素敵だ
みどり

みどり