青二歳

武士道残酷物語の青二歳のネタバレレビュー・内容・結末

武士道残酷物語(1963年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

数少ない錦ちゃん現代劇が観られるひとつ。ほぼお侍ですが現代のほか明治時代の書生と特攻隊姿が観られます。オムニバスのように自分の一族の来歴を時代々々に辿るドラマ。忠義ゆえの悲劇を追うホラーのような…挙げ句の果てにはコメディのような…不思議な質感。みんな切腹し過ぎです…
忠義ゆえに歪むドラマは中々見応えがありとても好きなんですが、武士道の忠義が太平洋戦争までひと続きと描かれるのは違和感。さらにサラリーマンの会社への忠誠まで武士道の血脈がつながっているというのは如何なものか。

東野英治郎の癇癪は素直にこわい。お護摩をバックにした病臥の東野英治郎が何故かシュール。森雅之の「愛い奴じゃ」は似合わないけど、悪役というか結局女々しいのでハマり役でした。西村晃は上司にいたらビビるな。加藤嘉の怪演は必見。
中盤の岸田今日子が余計にホラー感。錦之助と岸田今日子の共演が珍しい。
青二歳

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