西部劇、長尺、英語以外の言語、白人の蛮行。ヒットの方程式とは真逆の要素ばかりを集めたこの映画を、周囲の冷たい反応をものともせず、チェロキー族の血もひくケビン・コスナーが私財も投じて製作と監督を担当。結果、賞レースを総ナメにし「最も稼いだ西部劇」として未だにその記録は破られていないはず。
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ラコタ語の使い方など、細かい部分ではツッコミ所満載だったとしても、90年代の幕開けに、ヒット作の出演で得た富とパワーを正しく使ったケビン・コスナーの偉業は霞まない。そして彼は、ロバート・レッドフォードやクリント・イーストウッドに続くハリウッドの名士となった。