Hiroki

プリンセスと魔法のキスのHirokiのレビュー・感想・評価

プリンセスと魔法のキス(2009年製作の映画)
3.0
動物と虫の描写がとにかく楽しい。これも手書きアニメだからこそのもので、動物、虫の生き生きとした描写が、ディズニーアニメの真髄のように思う(そもそもネズミがディズニーの象徴的な存在だし)。

1920当時の人種問題をほぼ描かないのは、南部の唄と同じ問題性を抱えているわけで、スプラッシュマウンテンの改変には矛盾があるような気もする。これは難しい問題だけど、あえて差別の描写をしないのは、特に黒人の子供が差別されている主人公を観ても喜ばないということと、ディズニーが夢を見せる、あるいは子供に未来のあるべき姿を見せるものだからということと理解している。昨今の映画では、時代的にはあり得ない活躍をする黒人の登場人物がよく出て来るけれど、こうしたポリティカルコレクトネスを重んじた配役には功罪があると思う。基本的には賛成だけれども、これらとは違う史実をちゃんと描く作品の存在は大事。
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