Tully

フラッシュダンスのTullyのネタバレレビュー・内容・結末

フラッシュダンス(1983年製作の映画)
4.1

このレビューはネタバレを含みます

単純でストレートなストーリーがかえって心に響く。この映画は 「夢を追う人」 と 「夢を諦めた人」 、そして 「夢を追う人をひたすら応援し続ける人」 の物語。主人公は本当にかわいくてチャーミング。酒場の男と対等に言い合ったり、恋人の元妻の皮肉にも動じずユーモアで切り返したり。一方でダンスの才能への不安で涙したり、恋人に対する誤解や先回りした手助けに激しい怒りをぶつけることも。恋人役も初めて見たときは 「もっとシャキッとした俳優さんは居なかったのだろうか」 と思ったものだが、今回 「マイケル・ヌーリー」 の魅力を再認識。劇中で二人の年齢は結構離れていて、主人公が感情的になっても動じない大人な態度にグッときた。家の窓に石ぶつけて割られても、脱いだハイヒールを投げつけられても、強烈な連続ビンタを食らっても、その怒りを受け止め夢を追うのを応援する。この役は彼の雰囲気にピッタリで、他に考えられない。話の中では夢を諦めたり、諦めきれずにジタバタする人もいて切ない気持ちにもなった。最後に主人公の夢が叶ったのかは誰にも分からないけれど、一歩を踏み出し自信を付けた笑顔のラストシーンには軽やかな気持ちになった。音楽とダンスシーンについては贅沢すぎるほどの映画だ。
Tully

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