MARUKO

レインマンのMARUKOのレビュー・感想・評価

レインマン(1988年製作の映画)
4.6
これまで観た映画の中で、最も美しく繊細に"経過"を映し出す映画。

やっぱり兄弟。
血のつながりって、ほんとに不思議なほどに引力を生むことってあるよね。

途中まではなんだか"兄弟義務"って感じ。運命ってなんでこんなに気まぐれなの!?💢って笑。
でもなんだかんだ"兄弟愛" 。理由のいらない愛。つながり。
この作品、この義務から愛への移り変わりのグラデーションがすごい。いい意味で明確なターニングポイントが無いように感じる。
とても繊細なロードムービー。

余談。
記憶を遡ること小学校時代。
自分の小学校ではペア活動なるものがあって、1年6年/5年2年/3年4年と学年を超えてペアを作り、特定の時間に交流していた。
自分は特別学級の自閉症の子を任せたいと言われペアを組んだ。
すごく人懐っこい子で、ペア活動の時間になるとすぐ6年生の教室まで上がってきては(通常6年生が迎えにいく笑)、ヒョコっと顔を出して自分を呼んだ。それがまあ〜可愛くて、新しくが兄弟ができた気分だった。
でも後から聞くと、あの子がなぜあそこまで自分に心を開いたのか不思議だったらしい。

時を経て思い返すと、確かに自分と2人きりでしか遊ぼうとしなかった。他のペアは複数のペアで遊具で遊んだり、ドッチボールをしたりしてた。
特別学級の先生が「〜しましょう」と指示を出すと極端に嫌がって逃げ回ってた記憶もある。
人懐っこいのではなく、自分だから来てたのかと思うと、時を経てちょっと嬉しくなった。"メインメン"にしてくれてたのかな。
それと同時に、学校(集団)ひいてはこの社会という環境は、自閉症の人にはかなり過酷な環境なんだろうなと、今改めて考える。

p.s.トムクルーズって、こんなに演技すごかったの。
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