ナツミオ

シンドラーのリストのナツミオのレビュー・感想・評価

シンドラーのリスト(1993年製作の映画)
4.3
NHK-BS録画鑑賞
過去数回鑑賞も再視聴。

言わずと知れたスピルバーグ監督による第二次世界大戦中のナチスドイツによるユダヤ人大量虐殺=ホロコーストの中、多くのユダヤ人を助けたドイツ人実業家オスカー・シンドラーを描いた史実に基づく物語。

主役のシンドラーはリーアム・ニーソンが演じる。
過去数回の鑑賞では、シンドラーに注目して観たが、今回はシンドラーの工場の片腕で優秀な経理士、ユダヤ人イザック・シュターン(ベン・キングスレー)、強制収容所長アーモン・ゲート(レイフ・ファインズ)の演技に注目。

シンドラーとシュターンの関係は、最初は経営者と使用人の関係でシュターンも本心を言わないし、シンドラーの勧める酒も断っていたが、後半の主導権はシュターンが握っていた様に感じた。
最後にシンドラーから「戦後再会したら飲もう」「今、飲みましょう」と始めてグラスを重ねるシーンは二人に友情が芽生えた場面で良かった。
アーモン・ゲートは、昔ホロコーストのドキュメンタリー番組で本人を見たことがあるが、レイフ・ファインズは特徴や性格を詳しく掴んでおり、虐殺者・戦犯としてソ連軍に処刑されるシーンまで熱演。作品内でも描かれた、ベランダから所内のユダヤ人を無差別、無作為に淡々と狙撃するシーンも実際有ったそうで背筋が凍る。

最後の方で、アウシュビッツ絶滅収容所の場面でシンドラーのリストの女性達が間違って送られて、髪を切られ、シャワー室に入れられるシーンは、祈りながら観てしまった。

ホロコーストで実際に何が行われたか、理解できないことを考える意味でも観るべき作品と思う。

AFI(アメリカ・フィルム・インスティチュート)選出の「アメリカ映画ベスト100」(1998)の9位に選出。

AFI感動の映画ベスト100の3位にランクイン

アメリカ国立フィルム登録簿に登録
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