らんらん

空かける花嫁のらんらんのレビュー・感想・評価

空かける花嫁(1959年製作の映画)
4.0
フランス留学が決まったヒロイン(有馬稲子)、それに反対する祖父(志村喬)は何とか思いとどまらせるためあれこれと画策する
そして孫娘が気があると察して劇作家の男(高橋貞二)を使っての作戦を思い立つ
浅草の下町を舞台に松竹カラーでおくるラブコメ作品

志村喬演じるケチで老獪なおじいちゃんが楽しい、かわいい孫娘を離したくなくて奔走する姿が良い
一方有馬稲子演じる孫娘も実はフランス行きに乗り気じゃない
未だ家業を支配する頑固ジジイでも可愛い孫の頼みなら聞き入れるだろうと、フランス留学をエサに改革を企てる
つまりは祖父と孫娘の化かし合いみたいな感じなんだけど、それがちょっと行きすぎちゃって孫娘が立腹して、こうなったら断然フランス行っちゃう!って感じて最後まで行っちゃうのか取りやめるのかで二転三転的なドラマを繰り広げる

フランス留学に行かせなくないのは孫のかわいさ、寂しさもあるんだけど
その将来、女の幸せを考えた時に結婚して子供を産んでってのが一番って考えが多数派の時代らしく、周りはもちろん本人もそう考えてるってのが結構ポイントかなと
言っちゃえば家庭に入るんだから勉強は必要ない、その為にかかるお金も無駄的な
さらに言うと3年も留学したら結婚の適齢期が過ぎちゃう的な当時の状況

今こういう台詞言わせたら色々うるさいだろうなーとか考えた、そんな時代もあったねと寛容な心で流すべし、だって大多数がそう思ってそれが良かれと思ってることなんだから、この時代ではあながち間違ってないことなんでしょう
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