綺麗事ではない、現実が冷静に描かれています。
フィジカルな面の悲惨さだけではなく、人間の思考をコントロールし鬼畜と化させてしまう間接的なパワーという意味での、戦争の悲惨さ、恐ろしさ。
そして、人種差別。
今も世界中の至る所で根強く残る人種差別。
それらが冷静に描かれています。
ネタバレになるので詳しくは書きませんが、あと一歩のところで、ある"チャンス"が手のひらからこぼれ落ちていってしまいます。
それが、彼の運命の分かれ道でした。
あんなに人の良い彼に、あんなに悲しい仕打ちを与えないでほしい。
それが率直な感想でした。
でも、それが現実なのですね。
戦争がもたらす、恐ろしく悲しい現実なのですね。
いえ、本当の戦争は、あんなものじゃないのでしょう。
あれでも相当マイルドに描かれているのでしょう。
見ていて胸が苦しくなるシーンの多い作品ですが、未見の方には、是非トライしてみて頂きたいです。