一

憲兵と幽霊の一のレビュー・感想・評価

憲兵と幽霊(1958年製作の映画)
-
おもしろーい。怪談映画と軍隊残虐物語とピカレスクロマンの見事なクロスオーバー。こんなに悪いやつも中々いないというレベルで極悪な天知茂だけど、そんなアマチーにもちょっと肩入れしてあげたくなる三原葉子とのラブロマンスが案外効いている。過剰なカメラの振りや傾き、怪奇シーンで響く金属ノイズ、後の『地獄』へ繋がっていくようなクライマックスのシュールな映像は中川印。強引な一人二役、久保奈穂子の校門シーン、三原と万里昌代のセクシーダンスは新東宝印。
一