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カルメン故郷に帰るのtsのレビュー・感想・評価

カルメン故郷に帰る(1951年製作の映画)
3.1
富士フィルムを使った国産初のカラー映画らしい。衣装だけでなく、景色も含めて、極めて色彩豊かで驚いた。

ストーリーはコメディの王道。大げさなまでに誇張されたストリッパーとしてのキャラクターはただコミカルなだけに見えるかもしれないけれど、現代でも共感されるような心の純粋さや清廉さが、逆にそのコミカルな描写から浮き立っているように感じられて面白かった。また、田舎に凱旋したリリイ・カルメンとマヤ朱美を通じて、当時の東京に対する憧れを投影的に観たような気持ちにもなった。

こんなにキャラがたった作品も最近見なくなったように思う。木下恵介はコメディもすごいといわれるが、たしかにおもしろかった。
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